ヨガ×健康経営
2025.09.01

【健康経営の秘訣】プレゼンティーイズム解消にヨガが効く!人事担当者必見の導入ガイド

カバー画像

健康経営とは、従業員の健康を戦略的に管理・促進することで企業全体のパフォーマンス向上を目指す取り組みです。本記事では、特にプレゼンティーイズムの解消に、ヨガがどのように寄与するかをご紹介します。

まずはおさらい:プレゼンティーイズムが会社に及ぼす影響とは

まずはおさらい:プレゼンティーイズムが会社に及ぼす影響とは

プレゼンティーイズムとは、従業員が病気や体調不良にもかかわらず出勤し、生産性が低下する状態を指します。これにより企業の業績に甚大な損失が生じ、従業員の健康にも悪影響を及ぼします。特にストレスや運動不足、睡眠負債が主な原因となり、業務効率の低下や欠勤の増加を招きます。企業は従業員の健康管理を強化し、睡眠改善やストレス対策を講じることが重要です。

関連コラム:5分でわかる!プレゼンティーイズムが会社に与える隠れたコスト〜人事担当者のための簡単診断法〜

ヨガがプレゼンティーイズム解消に効く理由

ヨガがプレゼンティーイズム解消に効く理由

ヨガは心身の健康改善に効果的であり、プレゼンティーイズムの解消に重要な役割を果たします。

効果①ストレス軽減や心の安定

効果②身体的不調(腰痛や肩こりなど)の改善

効果③集中力や判断力の向上

これらの効果により、従業員の生産性向上健康維持を実現するための強力なツールとなります。
ヨガがどのように心身の健康に寄与するか、具体的に解説します。

効果①ストレス軽減や心の安定

ヨガはストレスホルモンの低減に効果的であり、心理的な安定を促進します。

アメリカの研究者の論文によると、定期的なヨガの実践はコルチゾールなどのストレスホルモンの分泌を抑制し、リラクゼーション反応を引き出すことが確認されています。

参考:Impact of Yoga on Inflammatory Biomarkers: A Systematic Review

同志社大学大学院生命医科学研究科とホットヨガスタジオLAVAの共同研究でも、ストレス改善に効果があるとしており、健康関連QOL尺度-SF-8の「活力」「社会生活機能」「日常役割機能_精神」「精神」において有意に改善されることが実証されています。

参考:ホットヨガ12週間実施による心身への影響の検証

ヨガというと、瞑想や呼吸法等が思い浮かばれます。瞑想は心を落ち着け、集中力を高める効果があり、呼吸法は自律神経のバランスを整えることで、不安や緊張を軽減します。このような技術は、従業員の心理的健康に大きな影響を与え、日々の業務におけるストレス管理に役立ちます。

例えば、アメリカの論文では職場でのヨガプログラムが、従業員のストレス、メンタルヘルス、身体的健康、仕事のパフォーマンスにいい影響を与えると記載しています。職場でヨガを実践している266人と、そうではない221人とを比較したところ、職場でヨガを実践している人において以下効果を確認できたと記されています。

・ストレスレベルの有意な低下

・メンタルヘルス(不安・抑うつ)の改善

・身体的健康(柔軟性・筋力)の改善

・業務効率や集中力の向上も報告(一部の研究)

参考:Effectiveness of Workplace Yoga Interventions to Reduce Perceived Stress in Employees: A Systematic Review and Meta-Analysis

効果②身体的不調(腰痛や肩こりなど)の改善

腰痛や肩こりなどの身体的不調は、長時間のデスクワークや運動不足、ストレスなどが原因で多くの人々に影響を与えています。これらの不調は、従業員の生産性低下仕事のパフォーマンスに直接的な悪影響を及ぼすため、企業にとっても深刻な問題です。ヨガは、これらの身体的な課題を効果的に改善する手段として注目されています。

デスクワーカーに多い腰痛や肩こりの緩和に効果的なポーズを2つ紹介いたします。

橋のポーズ

ヨガポーズ画像提供:
ヨガ情報サイト YogaFull(ヨガフル)

「橋のポーズ」は、仰向けの状態からお尻を持ち上げて、胸を開くポーズです。体幹を強化し、骨盤の安定にもつながり、姿勢改善や腰痛予防にもつながります。

立位の開脚前屈ポーズ

ヨガポーズ画像提供:
ヨガ情報サイト YogaFull(ヨガフル)

「立位の開脚前屈ポーズ」は重力を活用したポーズです。肩甲骨をしっかり寄せて前屈し、呼吸をすることで、ストレッチが深まり肩こり・首こり解消に効果があります。

以上のように、ヨガを取り入れることで腰痛や肩こりといった身体的不調を効果的に改善し、筋肉の柔軟性や姿勢を向上させることができます。これにより、従業員の健康状態が改善されるだけでなく、業務効率や生産性の向上にも繋がります。企業としては、ヨガを導入することで、従業員の健康管理を支援し、総合的なパフォーマンスの向上を図ることができるでしょう。

効果③集中力と判断力の向上

ヨガは脳の機能にポジティブな影響を与え、従業員の集中力を高める効果があります。具体的には、ヨガの動きやポーズが脳への血流を促進し、神経伝達物質のバランスを整えることで、認知機能の向上が期待されます。また、ヨガに含まれる深い呼吸法やリラクゼーションテクニックは、ストレスホルモンの分泌を抑制し、心の安定を図ります。これにより、集中力が持続しやすくなり、業務に対する集中度が向上します。

さらに、ヨガに取り入れられている瞑想や呼吸法は、判断力の向上にも寄与します。瞑想は脳の前頭前皮質を活性化し、クリティカルシンキングや問題解決能力を高めることがハーバード大学の神経科学者サラ・ラザール博の研究で示されています。

参考:Meditation experience is associated with increased cortical thickness

また、大阪経済大学古宮教授と長崎大学谷口教授の研究では、ヨガの実践者はストレスレベルが低く、集中力も高いことが報告されています。

参考:ヨガの心理的効果についての調査研究

このように、ヨガは従業員の心身の健康を支えるだけでなく、企業全体の生産性向上にも貢献する有効な手段です。

ヨガに関するその他の研究

前述の研究以外にもヨガにまつわる研究は多くされております。

マサチューセッツ総合病院精神科に所属のジョン・デニンガー博士の研究では、ヨガと瞑想がストレス関連遺伝子の活動を抑制し、コルチゾールレベルを低下させることを確認しました。

参考:Harvard yoga scientists find proof of meditation benefit

また、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の調査では、ヨガが慢性的な腰痛や肩こりの緩和に効果的であり、運動不足による筋骨格系の障害を予防する助けになることが報告されています。

参考:Yoga for Pain: What the Science Says

これらの研究結果は、ヨガの呼吸法や瞑想を取り入れることで、従業員のメンタルヘルスの向上にも寄与することを示しています。ヨガを導入すれば企業は従業員の健康リスクを低減し、生産性の向上を図ることが可能となります。

企業によるヨガ導入事例

企業によるヨガ導入事例

ここでは従業員の健康維持・健康増進、引いてはプレゼンティーイズムの予防・解消にもつながる、企業のヨガ導入事例を紹介いたします。ヨガ業界の最大手ホットヨガスタジオLAVAの法人向けサービスは、従業員の健康に寄り添ってサービスを多数用意しています。実際に導入した企業例を見てみましょう。

健康セミナーとヨガの組み合わせ:栗田健康保険組合

肩こりや腰痛など従業員の悩みが多いとの事で、ホットヨガスタジオLAVAの健康増進プログラムを実施しました。

プログラムのタイトル
取れない疲れはどこから?疲労回復講座

概要
現代人の多くが抱える「しっかり寝ているのに疲れが取れない」「体がだるい」といった慢性的な疲労感に着目し、その正体と対処法を解説します。

内容
前半では、セミナーにて疲労のメカニズムを解説。なぜ疲れが蓄積するのか、どのように回復すべきかを理解することで、参加者の意識改革を促します。後半では、椅子に座ったままできるヨガのポーズを実践。オフィスでも取り入れやすい内容で、心身のリフレッシュを図ります。

受講した従業員からは、「リラックスできた」「教わった内容を今後も自分でやってみようと思った」といった声が寄せられ、日々のストレスから解放されたり、健康の為の行動継続促進にもなったりしています。

従業員の参加率向上の取り組み:東京都教職員互助会

ソロキャンプや婚活等様々な企画をしてきたがなかなか参加数も増えなかったのと、若い世代の互助会の入会促進もしたいとの事で、ホットヨガスタジオLAVAのスタジオを貸し切って、互助会員限定のヨガレッスンを行いました。

レッスン内容はオーダーメイドで作成し、疲労回復系のレッスンしっかり体を動かすレッスンなど、多種のレッスンで、リピート開催をしています。

参加希望者も多く、参加者を決める為の抽選を行うこともあります。

当初は現職の教員向けだった企画ですが、大好評の為退職した教員(50代以上の男女)向け企画も追加で実施しました。

健康経営の一環としてのヨガ:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社

日々のデスクワークや長時間の作業による疲労を解消すべく、ホットヨガスタジオLAVAの出張ヨガサービスを利用しました。

社内にあるスペースにヨガマットを引いて、眼精疲労解消に効果がある頭スッキリEyeヨガを実施しました。

参加者は「スッキリした」「楽しめた」と満足度高い回答でした。

ヨガ導入で期待できる未来

ヨガ導入で期待できる未来

ヨガを導入してプレゼンティーイズムを解消し、企業にどんなメリットがあるのか改めて確認しましょう。

生産性向上とコスト削減

ヨガを導入することで生産性が向上するメカニズムは、まず従業員のストレス軽減と身体的な健康促進にあります。

定期的なヨガの実践は、筋肉の緊張をほぐし、血流を改善することで肩こりや腰痛などの身体的な不調を軽減します。これにより、従業員は快適な状態で業務に集中できるようになり、生産性が向上します。

また、ヨガは呼吸法や瞑想を取り入れることで、心の安定を促し、集中力や意思決定能力を高める効果もあります。こうした効果の積み重ねが、従業員のパフォーマンス向上と職場全体の生産性の底上げにつながっていきます。

ハーバード大学関連のマサチューセッツ総合病院(MGH)と、ベンソン・ヘンリー心身医学研究所が行った研究によると、瞑想やヨガ、呼吸法などを取り入れたプログラムは、医療サービスの利用を大幅に減らす効果があることが分かりました。
この8週間のプログラムに参加した人たちは、病院やクリニックの利用が前年と比べて43%も減少し、特に救急医療の利用が減ったことで、一人あたり平均2,360ドルの医療費削減につながったとあります。

参考:Relaxation response proves positive — Harvard Gazette

この研究結果は、企業が健康経営に取り組むことで期待される「医療費の抑制」「生産性向上」といったメリットと深く結びついています。健康経営を実践する企業は、従業員の健康増進とともに、経営面での持続可能性を高める効果も得られるのです。

健康経営で企業ブランドの向上

オフィスでのヨガ実施等の健康経営を実践する企業は、従業員満足度の向上だけでなく、企業ブランドの向上にも直結します。健康経営に取り組む企業は「採用力の強化」「企業イメージの向上」といった効果も実感しており、これらは競争力を高める要因となります。

また、健康経営を推進することで、「働きやすい職場」としての認知が広まり、消費者や求職者からの支持を得やすくなります。これにより、企業のブランド価値が向上し、市場での競争力も強化されます。さらに、健康経営を通じて従業員満足度が向上することで、ポジティブな企業文化が形成され、長期的なブランドロイヤルティの向上にもつながります。

従業員のエンゲージメントが高まることで、離職率改善にも

ヨガを導入することで、従業員の身体的・心理的健康が大幅に向上します。具体的には、肩こりや腰痛の緩和、ストレスの軽減、不眠の改善などが挙げられます。

こうした健康の改善は一時的な効果にとどまらず、従業員のモチベーション業務遂行能力にも長期的な好影響を与えます。集中力や創造性、問題解決能力が向上し、業務効率が全体的に改善されるのです。

また、職場への満足度やエンゲージメントが高まることで、離職率の低下チームの協力体制の強化といったプラスの連鎖も期待できます。

ヨガを活用した健康経営の可能性

ヨガを活用した健康経営は、現代の企業が抱える健康課題への解決策として注目されています。従業員の心身の健康を多面的にサポートしながら、働きやすい職場環境を構築し、生産性と満足度の向上を同時に実現します。

「健康経営に取り組むべき企業メリット」として、以下の5つが挙げられます。

1. 医療費の削減

2. 生産性の向上

3. 離職率の低下

4. 採用力の強化

5. 企業イメージの向上

これらのメリットはすべて、ヨガを中心とした健康経営アプローチによって具体化され得るものです。

慢性的な不調の改善・予防

ヨガに加えてランニングや筋力トレーニングを取り入れることで、心身のバランスが向上し、健康状態のさらなる改善が期待できます。これらの運動をバランスよく組み合わせることで、長時間のデスクワークが引き起こす姿勢の崩れや慢性的な不調の予防・改善にもつながります。

ホットヨガスタジオLAVA法人向けサービスでも、運動習慣の定着をサポートするためにオンラインで視聴できるレッスン配信や従業員の健康増進に向けカスタマイズできるプラン設計が可能となっており、企業ごとの課題や従業員のニーズに柔軟に対応できます。

まとめ

テクノロジーの進化と働き方の多様化に対応するため、オンラインヨガやウェアラブルデバイスとの連携、AIによる健康状態の分析とプログラムの最適化など、今後の健康経営には新たなアプローチが求められています。企業は時代のニーズを見て、健康管理媒体やプログラムなどを常に更新していく必要があります。

新たなアプローチが求められる今後の健康経営においても、ベースとなる考えは従業員の心身の健康です。ヨガは従業員の心身の健康促進における中心的な役割を果たすことは確かです。ヨガを取り入れて、従業員のプレゼンティーイズムの解消へとつなげていってはいかがでしょうか。

メールアイコン お問い合わせは
コチラ
メールアイコン お問い合わせはコチラ