ヨガ×健康経営
2024.09.01

生活習慣病とは?運動の習慣化が重要!予防・改善へ向けた取り組み

生活習慣病は、現代社会において大きな健康課題となっています。高血圧、糖尿病、脂質異常症、心疾患などが含まれるこの病気群は、名前の通り、日常生活の習慣が大きく影響します。食生活の乱れ、運動不足、ストレス過多、喫煙や飲酒などが主な要因とされ、これらの習慣が長期間続くことで発症リスクが高まります。

また企業が社員の生活習慣を改善する取り組みを行うことは、社員の健康をサポートし、企業の持続的な成長と成功に直結する重要な投資となります。

本記事では、生活習慣病の基礎知識から予防策、対策まで詳しく解説します。

生活習慣病とは?

生活習慣病とは、「健康的ではない生活習慣」が引き起こす可能性のある病気のことです。発病してもかなり進行するまで自覚症状が現れないことが多く、知らないうちに病状が進行し、やがて心筋梗塞や狭心症、脳梗塞、脳出血などの深刻な病気を引き起こすことがあります。つまり、生活習慣次第で発病のリスクを防ぐ、あるいは遅らせることができる病気という言い方ともできるでしょう。

生活習慣病の定義

厚生労働省の定める生活習慣病とは、食事や運動、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関与し、それらが発症の要因となる疾患の総称です。日本人の死因の上位を占める、がんや心臓病、脳卒中は、生活習慣病に含まれます。

「生活習慣病」は「成人病」と呼ばれていましたが、成人でも生活習慣の改善により予防が可能で、成人でなくても発症の可能性が十分にあることがわかってきました。

生活習慣病と現代の日本人の死因の上位を占める病気とは、深い関わりがあるといえる健康問題です。

主要な生活習慣病の種類

厚生労働省は主な生活習慣病の種類は以下のように定めています。

糖尿病

・糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が多くなりすぎる病気です。初期には症状がほとんどありませんが、進行すると動脈硬化が進み、脳卒中や虚血性心疾患になりやすくなります。

高血圧

・日本人の高血圧の最大の原因は、食塩のとりすぎです。若年・中年の男性では、肥満が原因の高血圧も増えています。飲酒、運動不足も高血圧の原因です。

脂質異常症

・血液中の脂質の値が基準値から外れた状態を、脂質異常症といいます。脂質の異常には、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)、トリグリセライド(中性脂肪)の血中濃度の異常があります。これらはいずれも、動脈硬化の促進と関連します。

狭心症・心筋梗塞などの心臓病(虚血性心疾患)

・喫煙やLDLコレステロールの高値、高血圧、メタボリックシンドロームなどにより心臓の血管の動脈硬化が進行すると、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患を引き起こしやすくなります。

脳血管障害・脳卒中

・脳血管障害(脳卒中)には、脳の血管が詰まる脳梗塞と脳の血管が破れる脳出血、くも膜下出血があります。いずれも高血圧が最大の原因です。

高尿酸血症

・血液中の尿酸が高い状態が高尿酸血症です。痛風や腎結石、尿路結石の原因であるほか、高尿酸血症がある人では、肥満や高血圧、脂質異常症、高血糖を複合的に合併することが多くなっています。

厚生労働省eヘルスネット(参考)

生活習慣病の原因

生活習慣病の発症原因には、食生活や運動不足、アルコール、喫煙などの生活習慣やストレスなどが大きく関わっています。なかには遺伝など生活習慣以外の要因の関与もあります。具体的にどんな習慣が病気に影響するのか確認しておきましょう。

食生活の影響

食習慣は先述した主な生活習慣病をはじめ、さまざまな生活習慣病の発症に関連があるとされています。
生活習慣病の発症に影響する食習慣には、次のようなものがあります。

・塩分、脂質の過剰摂取

・朝ごはんを抜く

・外食、加工食品、インスタント食品ばかり

・食べ過ぎ

中でも動脈硬化を引き起こす原因となる肥満症(特に内臓脂肪型肥満)、高血圧症、糖尿病、脂質異常症の主な原因は、食事によるエネルギーの過剰摂取や栄養バランスの偏りなどの食習慣の乱れが原因となることがあります。

運動不足のリスク

日本国内においても最近では在宅ワークの割合も増えますます運動量を確保できていません。
運動不足による健康への最大の悪影響は、肥満です。

肥満が与える健康リスク

・筋肉量の減少、体脂肪量の増加

・高血圧、糖尿病、脂質異常症などの合併症

・内臓脂肪の増加、動脈硬化によって脳卒中や心筋梗塞など命に関わる疾患

運動不足による一番の悪影響は肥満を招くことですが、肥満ではなくても、運動不足は健康に悪影響を与えるといえます。

ストレスとその影響

食生活、運動不足に加え精神的なストレスは生活習慣病の原因になりうるといえます。
ストレスによる健康への影響は以下のようなものが挙げられます。

・飲酒量、喫煙料の増加

・過食

・交感神経と副交感神経のバランスが乱れる

・免疫機能の低下

喫煙と飲酒の影響

生活習慣病は、喫煙、飲酒の生活習慣とも深く関与しています。

がんや心臓病、脳卒中などの疾患の要因

・肝障害、膵炎、糖尿病、心疾患、高血圧、胃腸障害、睡眠障害、うつ病などの発症

特に喫煙と関係がある病気というと肺がんがよく知られていますが、それは氷山の一角に過ぎず、喫煙により発病する確率が高くなったり、発病後に重症化しやすくなる病気として、以下のようなものが挙げられます。

慢性閉塞性肺疾患、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、咽頭がん、口腔がん、膀胱がん、食道がん、胃がん、膵臓がん、歯周病など

企業が社員の生活習慣病を改善するメリット

企業が従業員の生活習慣病を改善することで、企業にも従業員にもさまざまなメリットが期待できます。
具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

生産性の向上

従業員が心身ともに健康であることにより、業務効率がアップし、企業としての生産性の向上が期待できます。

特に近年では、身体の健康だけでなく心の健康を保つことも重要性を増しています。うつ病や適応障害などの精神疾患は療養に時間がかかることが多いため、従業員のメンタルヘルスに対するケアを行うことは企業の生産性にも直結します。

医療費の削減

企業で加入している健康保険は、企業負担はその半分です。健康経営の実施によって従業員の健康意識が高まれば、医療機関への受診回数が軽減し、企業の医療費コストを最小限にする効果が期待できるでしょう。

人材の維持と定着

労働環境の整備に伴い、以下のようなメリットもあるでしょう。

・残業時間の減少・削減

・有休消化率の増加

・人間関係の円滑化

これらの効果から心身共に健康になり、従業員の欠勤率や離職率の低下も期待できます。

社員のモチベーション向上

・職場でのストレスが軽減し、ワークライフバランスの向上

・従業員のモチベーションが上がり仕事への活力が高まり、生産性の向上

エンゲージメントの高い状態とは、仕事への『熱意・没頭・活力』の3つが揃った状態で、活動水準や仕事への取り組む姿勢や認知力も高まっていくとも言われています。

ゆえにエンゲージメントが高まると、生産性の向上にも繋がる可能性があります。

企業イメージの向上

先述にもあるとおり経済産業省にて、健康経営に係る各種顕彰制度として、平成26年度から「健康経営銘柄」の選定を行っており、平成28年度には「健康経営優良法人認定制度」が創設されています。

そのほかにも、優れた活動をしている上位500法人は「ホワイト500(大規模法人部門)」「ブライト500(中小規模法人部門)」として認定されます。

従業員への健康投資が企業のブランドイメージ向上につながるともいえるでしょう。

生活習慣病の予防方法と対策

生活習慣病は生活習慣の改善により予防が可能で、逆に言えば若い世代でも発症の可能性があります。生活習慣の改善を中心にした予防、つまり、健康増進や発病予防に重点を置いた対策を推進するために、新たに導入された概念が生活習慣病と言えます。

年齢や健康状態によって優先すべき対策が異なりますが、一般的にどのような予防方法と対策があるかみていきましょう。

バランスの取れた食事

以下の食生活のポイントを意識して健やかな食生活を心がけましょう。

・主食、主菜、副菜を基本に野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚などを組み合わせて、調理に使用する食品の数を多くしバランス良く食べる

・栄養価の高い旬の食材を積極的に取り入れる

・薄味を意識する

・好きなものだけではなく、成分表示をみて食品を選ぶ習慣をつける

これらの他にも、ゆっくりよく噛んで食べるということも食べ過ぎを防ぎ、肥満の防止に努めましょう。

禁煙と節酒の重要性

健康寿命を延ばすため、六つの国立高度専門医療研究センターが連携し、幅広い病気の分野にまたがって、予防のための指針が提言されました。その中にはこう記載があります。

「たばこは吸わない。」「節酒する。」「飲むなら節度のある飲酒を心がける。」​

飲酒に関して以下を心がけましょう。

・1日あたりの飲酒量を、アルコール量に換算して男性で約23g程度(日本酒なら1合程度)、女性はその半分に抑える

・休肝日を作る

・寝酒は避ける

・飲まない人や飲めない人にお酒を強要しない

定期的な運動

厚生労働省は、運動習慣のある者とは、「1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している者」と述べています。

身体活動量が多いほど心筋梗塞、脳梗塞、高血圧症、糖尿病などの生活習慣病の発症リスクは低くなるといわれています。

身体活動量が多くなることや、有酸素運動を行うことで、エネルギーが消費され、内臓脂肪が燃焼されやすくなります。内臓の働きも活発となり、糖や脂質の代謝、血流や血管壁の伸縮性も改善され、肥満の予防・改善や、血糖値や脂質、血圧の状態の改善が図られます。

電子化医療情報を活用した疾患横断的コホート研究情報基盤整備事疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(参考)

社員の運動機会を増やすにはヨガがおすすめ

適度な運動は血行を良くし、ストレス解消にも効果的です。
また、少しのスペースがあれば手軽に運動機会を増やせるヨガがおすすめです。
呼吸に意識を向けて身体を動かすことで、心身ともにリラックスし、自律神経の乱れを整えることに役立ちます。

LAVAではインストラクターから直接指導を受けられる、出張ヨガの提供を行っています。

ヨガというと難しいポースを想像してしまいますが、座ったままできるチェアヨガや簡単にできる呼吸法があり、今の自分の体調や目的にあわせてポーズを選ぶことが可能です。

運動が苦手な方にも無理なく運動機会をご提供できることがLAVAの出張ヨガの魅力です。

まとめ

・生活習慣病とは「健康的ではない生活習慣」が引き起こす可能性のある病気。

・自覚症状が現れないことが多く、知らないうちに病状が進行し、やがて深刻な病気を引き起こすことがある。

・企業が従業員の生活習慣改善に取り組むことで、医療費の削減、生産性/企業イメージの向上など、様々なメリットがある

・健康診断の結果から従業員の健康課題を分析し、企業主体で健康に関するイベント、セミナー等を開催し、従業員の健康に対する意識改革を行いましょう!

健康経営は未来への投資!従業員が健康に長く働ける環境づくりを実施しましょう!

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